投資は私の意味のないスキルに意味を与えてくれた。
今回は月5万円で生活している私がなぜ投資をしているのか、投資との出会いを書いていく。
前提として書くと、私は5~6年後に早期リタイアしようと考えている年収350万の会社員で、2018年ころから投資を始めて、運用資金は1500万ほど。総資産は約2500万だ。
節約している人間はそれなりにいるだろうが、投資もしているという人間は、最近増えてきているとはいえ、まだまだそう多くないように思う。
私のような低支出人間がどのように投資と出会い、どう付き合っているのか、投資に躊躇している、踏み切れないといった人の参考になれば幸いだ。
投資との出会い
20代の私は投資なんてものは全く知らなかったし興味もなかった。
ただただ会社の仕事が嫌で「こんな生活を定年まで続けるなんてマジか…」と絶望しつつ、ほとんど鬱のような状況になって2回ほど転職し、今の会社に辿り着いた。
給料は低いし拘束時間も長いが、人間環境や職場環境は割と良好で仕事自体もきつ過ぎない。「この会社でダラダラ定年まで働くかぁ」そんなことを考えていた。
めったに休みの日に連絡がかかってこないというのもあって、休日の過ごし方について考える余裕を持てるようになった私は自分の人生について考える時間が増えた。
色々と考えることはあったが、その一つが「何にお金を使うか」だった。
そのころ私は20代後半で、資産は節約だけで1000万を越えていた。だが、車や家、結婚のようなお金がかかるものに興味が湧かず、ちょこちょこPC周りののガジェットなどにお金を使っていたが、次第にそれらの購入にもあまり幸福を感じなくなり、お金の使い道に困っていた。
お金を使う対象がなければ、仕事に精を出す意味も見いだせず、それらを通り越して生きる意味も見いだせなくなり、正直、自〇を考えたこともあったくらいだ。
そんなときに出会ったのが投資だ。
最初、投資はギャンブルのようなもので怖いものだという先入観があった。
けれど、調べながら恐る恐る始めてみると「やり方さえ間違わなければ怖くはない」ものだということがわかってきた(といっても、証券口座に資金を入金するときにビビッて半年くらい放置してたりしたが)。
そして、調べていくうちに私は自分の人生に感謝した。
というのも、投資にはある程度元手が必要であり、私にはその元手がすでにあったから、資産形成のスタートラインに立てたのだ。
色々な投資手法
現在、私はインデックス投資と高配当株投資をしている。
しかし、そこに辿り着くまでには結構リスキーなことをしてきた。FX、CFD、デイトレード、信用取引等々、やり方を間違えると借金をしてしまう可能性のある投資、いや投機というべきものに手を出したりしていた。
ちょっと何かがズレていればどうしようない状況に陥っていた可能性もあり、思い返せばかなりヒヤヒヤする。だが、そこで学んだことも多い。例えば、
・短期で稼ごうとすると大損する可能性が高い
・市場の動きは私には読めない。
・毎日値動きを追うやり方は会社員にはできないし、精神的にキツイ。
などだ。投資を始めた人で、値動きが気になって仕事中にトイレへ行く回数が増えた人は多いのではないだろうか。
「これは生活に支障をきたすし、よろしくないな」私はそう思い、ギャンブル的なトレードから身を引くことにした。含み益がプラス100万あった銘柄が、翌日ストップ安でマイナス50万になったときは本当に死にそうになった。本当にここで引き返せてよかった。
最終的な投資との付き合い方
ギャンブル的なやり方は続かない、と身に染みてわかった私は、じゃあ逆に考えようと思った。つまり…
・短期ではなく、長い目でみて資産を増やしていく
・市場の動きを読まなくてもいい投資
・毎日相場に張り付かなくてもいい投資
これらの条件に上手く合致したのがインデックス投資だった。
指数に連動したインデックスに淡々と一定額を積み立てていくだけの投資。
もちろん、「過去のデータをみれば長期的にプラスになる」というだけで、将来の運用結果を保証するものではないので過信は禁物だが、様々な情報源を精査すれば、私のような投資の素人にとってはこれがベターな選択肢だろうと満足した。
ただここで、私は人生を変える重要な考え方と出会うことになる。
それがFIRE。「経済的自立」と「早期退職」の考え方だ。
これも投資と同じで最初は「ふーん」と自分には関係のないもののように捉えていたが、このまま仕事を続けることの虚無感、自分の手持ちの資産、低い支出等を考えたときに「あれ、夢物語じゃなくね?」と思うようになった。
リタイアを意識するのであれば、と高配当株投資にも手を出すようになった。こちらも銘柄の精査や購入のタイミングには気を付ける必要はあるが、上の条件に当てはまる「私に合った投資」であった。
まとめ
投資と早期リタイアの考え方は私の「意味のない貯蓄」に意味を与えてくれた。「凡人のお前が苦しみながら貯めてきたそのお金にはちゃんと意味があったんだよ」と「お前の人生は間違ってなかったんだよ」と教えてくれたような気がしたのだ。
だから自分の投資がある程度軌道に乗った後、私はちょっと泣いた。
投資そのものは資産を増やすという意味で重要だが、それ以上に私は「投資は私の意味のないスキルと人生に意味を与えてくれた」と、そう思っている。